オトコは見た目でしょ?~ゲイ・YOSA-PUエッセイ

#18 恋愛と病気

投稿日:2013年1月25日 更新日:


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僕は爽やかなコが好き。
スポーツマンとか、図書館にいそうな知的風とか。
だけどちょっとワルい感じも好き。
ヤンチャな空気を漂わせているコとか、少しヤンキーっぽかったりとか。
でもやっぱりカワイイのも好き。
肌がキレイで、笑顔が可愛くて、人懐っこいコとか、少年っぽくて、甘い顔のコとか。
それだけ様々なタイプが好き。
だけど3番目のオトコは僕のどのタイプとも少しズレていた。
ワイルド風でカッコ良くて絶対に女子から持てるエロい空気を醸し出しているオトコ。
それが3番目のオトコ。
性格は問題なくいいヤツ。
おしゃべりな僕の話をずっと聞いていてくれる。
僕のことを“カワイイ”と言ってくれる。
ぎゅっと力強く抱きしめてくれる。
僕は安心して甘えられる。
“僕は彼のことが好きなのかな?”
そう思って彼に話してみた。
『僕のこと、どう思ってる?』
「え? YOSA-PUこそどう思っているの?w」
『僕? …僕は、多分、好きなんだと思う…』
「多分ってw」
『だってさ、遊んだことないぢゃん! ちょっとセックスぢゃなくて1回外でデートしてみない?』
「…それはちょっと。。」
『なんで?』
「やっぱ、人目が気になるから…」
『別に男同士で遊んでたって可笑しくないぢゃん!』
「そりゃそうだけど…、やっぱ…、ね。。」
『ってか、僕のこと、どう思ってるの?』
「そりゃ、もう、最初に会った時から好き…だと思うよw」
『思うってw まぁ、今度、1回、ご飯だけでもいいから遊ぼうよ!』
「…うん、考えとくw」
僕は“彼と付き合うかもしれない”と思った。
ううん、“付き合うに決まっている”。
そう思っていた。
それから何日かが過ぎて彼と電話で話していた時のこと。
『ねぇ、今までヤッてきた人達とはいっつもアナルしてた?』
「してたw」
『やっぱ、アナルってしたいものなの?』
「オレはしたいけど、YOSA-PUはイヤでしょ?」
『…うん、僕はあんま興味ない。。』
「だよね、別にやらなくても大丈夫だよ!」
『アナルの時ってコンドームするでしょ?』
「え? オレ、したことないw」
『え?! したことないの??!』
「うん…、女子とヤル時もコンドームしたことないよw」
『え??! だって病気とか…、AIDSとか気になるでしょ?!』
「えー、なっちゃったら仕方ないぢゃん! ってカンジw」
『ぇえー!! そんなんダメだよ!! コンドーム着ければいいぢゃん!!』
「ヤダよ! 気持ちよくないもん!!」
『…だって、もう、なっちゃってるかもだよ?!』
「そういうYOSA-PUはどうなの?」
『いや、僕はあまり経験がないから大丈夫だよ!』
「そんなのワカンナイぢゃん!」
僕は不安になった。
彼の精子を口にふくんだあの時を思い出していた。
『ぢゃさ、2人でAIDS検査に行こうよ!』
「えー! イヤだよ!」
『なんで? 行ってなんでもなければそれでいいぢゃん!』
「えー…、オレはいいよ。。」
彼が検査を嫌がるから、結局、僕は1人で検査に行った。
担当の先生は女医だった。
『AIDS検査をしたいんですが…』
「思い当たることがあるの?」
『…僕、ゲイなんですけど、最近やっていた彼はバイで、今までオトコとオンナ、どちらとヤル時もコンドーム着けたことないって言うんで不安になって…、って言っても口でしかやったことないんですけど。。』
「そっか、ぢゃ、ひとまず調べましょう!」
数日後、検査結果が出て、僕は陰性だった。
「あなたは大丈夫だったけど、その彼はもうなってても可笑しくないわね。」
『…ですよね、でも本人が検査したくないって。。』
「自業自得。彼はセックスを楽しみでしている快楽主義者ね。だったらもうやらない方がいいわよ。危険だから。」
『ですよね…、僕、もう一回説得してみます。』
その夜、彼に電話をした。
『僕、大丈夫だったよ!』
「そう…、良かったね。。」
『だからさ、やっぱ検査しようよ!』
「…イヤ、オレはやらない。。」
『検査結果が怖いんでしょ?』
「…怖い。。」
『怖いんだったらさ、僕が一緒に行くから!』
「イヤだ、現実を知るのが怖いから! もしAIDSだったらイヤだもん。。」
『だって、、』
「いいよ、もうやめよう…」
彼とはコレで終わった。
僕は残念だった。
もしかしたら恋人になっていたかもしれない彼だった。
すごく優しくて、僕の欲しいモノをくれそうな彼だった。
けれど、結局、彼は最後の最後に誠実ではなかった。
多分、誠実にしたいけれど、それよりも“AIDSかもしれない”という不安の方が大きかったんだ。
そして僕も。
だから会うのをやめた。
もうそれっきりだった。
楽しかったお風呂でのセックスも、押し倒されたあの夜も、強く抱きしめてくれた腕も、カラダも。
本当は欲しかった。
楽しくデートもしたかった。
恋愛がしたかった。
でもね、やっぱりAIDS問題は切実でいてリアル。
僕は初めてリアルにAIDSを感じた。
HIVとはもともとが感染しにくいウイルスだとういうことが大前提。
感染方法は輸血や性行為。
粘膜と粘膜が直接ふれあうと感染する確率が高くなる。
逆に言うと粘膜同士が直接ふれあわない限り感染の確率は低い。
そもそもHIVとは空気に触れただけで死滅する極めて感染力の弱いウイルス。
だから唾液や精液を少し飲んだだけでは感染しないと言っても良い。
ただし口の中に傷等がある場合には感染する可能性もある。
彼はいま、元気なのだろうか?
18のコピー

【YOSA-PU(よさぷ) プロフィール】
大学時代、写真による創作活動をスタート。
何故かオトコ以外は撮りたくならず、自分がゲイであることを認識。
現在はモノ作りワークを生業にしている。

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YOSA-PU(よさぷ) 大学時代、写真による創作活動をスタート。 何故かオトコ以外は撮りたくならず、自分がゲイであることを認識。 現在はモノ作りワークを生業にしている。

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